精霊アプサラス、もしくはシヴァの神妃パールヴァティーの頭像

    • 文化様式 ウタール・パラデシュ 又は マドヤ・マラデシュ
    • 原産   インド
    • 年代 10世紀~11世紀
    • 素材 砂岩
    • 大きさ H16.5cm
    • 価格  ¥300,000-
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アプサラスかパールヴァティー(シヴァの神妃)と思われる女神の頭部をかたどったピンク色の砂岩像。

 

美しい彫刻が施された巻き髪、弓状の細い眉毛、バラの形の大きなイヤリングが特徴的です アプサラス(梵: अप्सरस)は、ヒンズー教および仏教の神話に出てくる雲と水を象徴する女性の精霊です。

「アプサラス」という言葉には、「ニンフ(精霊)」「天女」「神聖な乙女」などの意味があります。 アプサラスは美しく神秘的な女性、若々しく優雅で、踊りが非常にうまいのが特徴です。インドラの宮殿に仕える家来であるガンダルヴァを夫に持ちます。神々の宮殿で夫が演奏する音楽に合わせて踊り、また神々や負傷した兵士たちをもてなします。負傷兵の世話人という意味では、北欧神話のワルキューレに当てはまるかもしれません。 アプサラスは自らの姿を自由に変えることができ、賭博運を左右するといわれています。インドラの宮殿で26人のアプサラスそれぞれが特徴的な踊りを披露する姿は、古代ギリシャのミューズを彷彿させます。水とのかかわりが深いアプサラスは、古代ギリシャのニンフ(精霊)やドリュアス(木の妖精)やナーイアス(水の妖精)のような存在といえるかもしれません。アプサラスは豊饒神崇拝の儀式にも登場します。 アプサラスは世俗的な「ラウキカ」と神聖な「ダイヴィカ」の2種類に分けられ、34人が前者に、10人が後者に属するといわれています。

 

- 参考資料:für Indische Kunst, Berlin / Doshi, S. (ed.), Treasures of Indian Art: Germany’s Tribute to India’s Cultural Heritage, New Delhi: National Museum, 1998