帯状の模様が入ったベージュの美しいアラバスターでできた魚型のパレット、このような独特の模様の入ったアラバスターは古代ならではの素材です。大変なめらかな手触りです。
丸みを帯び深く彫り込まれた本体の尖った部分が魚の頭、握りの部分が魚の尾を表現しています。 このような形の皿は様々な使い方があったと思われます。 当時の上流階級の男性、女性達が化粧品や香料を入れるのに使っていたことでしょう。もしくは、宗教的な儀式に使われていたのかもしれません。 同タイプの品がルーブル美術館に収蔵されています。
- 参考資料 J. Vandier d'Abbadie, Catalogue des objets de toilette Egyptiens au Musée du Louvre, Paris, 1972, n° 83 – 87.