腹ばいに寝そべっている女性をかたどった像、ベージュのテラコッタ製。
祈祷用に変形されたアーモンド型の頭には帽子やネックレスなどの美しく細かい装飾が施されています。
顔の表現が素晴らしく、大きく伏せ気味な目、少しひらいた口元、少し長めで先の尖った顎、大きく湾曲した頭、祈祷に集中している為の静寂なのかわかりませんが、今から数千年も前に存在していた異国の文化の神秘を感じます。
腹ばいになり、頭をおこしている珍しいスタイルは、恐らく何かの文化的な習わしを表しているものと思われます。
頭蓋骨の意図的な変形はトゥマコ(ラ・トリタ地方)の習わしで、エクアドルでは遅くても紀元前1500年頃から行われていたとされています。