文化様式 ヘレニズム
原産 ギリシャ ボイオーティア
年代 紀元前300年〜紀元前250年頃
素材 テラコッタ
大きさ H16.2cm
価格 予約済
紀元前4世紀後半頃から地中海地域一帯に輸出されていたこれらのテラコッタ像は、古代タナグラ(バイオティア)のネクロポリス(共同墓地)で1870年代に偶然発見されて以降、大手博物館や収集家により羨望の的として競って収集されてきました。キトンを身に付け台座に立たされた少女像。2つの型で成形された像を古代人が手作業で仕上げた作品。頭が斜め下にわずかに傾けられた姿勢は、少女の愛らしさを醸し出しています。レリーフに縁取られたアーモンド型の目、細い鼻および閉じられた小さな唇が特徴的な優しい顔立ちは、見る者を惹きつけます。ウェーブがかかった髪は、首筋でシニョンにまとめられています。胸に押し当てられた手には、キトンが握られています。テラコッタに白い泥漿が施されており、髪や唇に施されていた赤の顔料やキトンに描かれていた青の顔料など、もともとの顔料の跡も確認できます。2つの型で成形されたこの小像の台座は別々に作られた物です。背面には窯だき用の穴が開けられています。損傷もなくとても良い状態です。19世紀に製造されたケース付き。ギリシャ、ヘレニズム様式の造形美術を代表する非常に貴重で魅力あふれる作品です。 - 参考文献『Reynold Higgins, Tanagra and the figurines, London, 1980 / Tanagra, Mythe et archéologie, Paris, 2003 』 掲載文献『ENFANCE ET MATERNITÉ Exposition d'archéologie No1』