中世 写本 時禱書 マニュスクリプト
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中世 写本 時禱書 マニュスクリプト

文化様式 中世
原産   フランス
年代   15世紀初期 
素材   ベラム(子牛、子羊の皮)
大きさ  H19.8cm×W12cm
価格   ¥280,000

中世ヨーロッパの信徒が使用していたラテン語による聖なる祈りの言葉が書かれた時禱書の1ページです。言葉の始まりは飾り文字で強調され、右端には奇妙な動物を象ったグロテスク文様、そして赤と青で表現されたアカンサスが繊細に描かれています。1文字1文字丁寧に書き込まれた文字や絵から清らかで研ぎ澄まされた集中力を感じます。素材は一見、紙のように見えますが、これはベラム(羊皮紙)です。当時の上等な写本には子牛、子羊の柔らかい革を薄くのばした物を使用していました。まだ現代の本に使われているような紙がなく活版印刷技術が発明されていなかった頃、本は大変貴重で所有できるのは聖職者、王侯貴族、他の少数の人達のみで、聖なる祈りの言葉がかかれた本はそれ自体が敬意を払って扱われていました。12世紀以前の中世において写本は主に教会の僧達の重要な仕事でしたが、12世紀以降は民間の工房が出始め、羊皮紙職人、写字生、写本の装飾師、製本職人達によって制作されていました。